マジンガーZ
- Author: IFTEEZ web
- Posted at 2010-03-10 Wed 10:00:00
- Category: エッセイ

僕のロボットアニメは、マジンガーZとゲッターロボで略完結している。
ガンダムはあまりよく知らないし、マクロスだとかエヴァンゲリオンだとかは、もう全くわからない。
マジンガーZが欲しかった。本体が無理ならホバーパイルダーだけでも欲しかった。

マジンガーZの、まるでプロレスラーのような黒いパンツも、拘置所の窓のような口元も、また、腹部から発射される有り得ないほどの大きなミサイルも、それらはすべて何の疑いようもなく“空にそびえる鉄の城”の一部だったし、夏休みの宿題を大量に出した我が校を光子力ビームで破壊したいとさえ思った。
退屈な授業中に見下ろすプールが中央から真っ二つに裂けて開き、底からマジンガーZが空へ向かって高々とエレベートする様を想像している僕の顔はきっと、誰もが垂涎の的を目の前にした時だけにする、あのうっとりと心を奪われている表情だったに違いない。
ハーバード大学へ入ることがプラモデルを作るよりもずっとずっと難しいことを知ったとき、僕の夢は、萎えた。簡単に。馬鹿らしいほど容易に。
しかしそれでも、部屋に掲げた4枚の半紙は、剥がせずにいた。
by 伊布繕晃
Comments
No comments yet
Add Comments
このアイテムは閲覧専用です。コメントの投稿、投票はできません。